母娘、夏の欧州旅行記(2)

― 瑞西篇 ―







I'm Swiss



■ ベルンへ


ドイツからオーストリアへ、オーストリアからスイスへ。
ふたつの国境をあっけなく越えて、われわれのバスはスイス入り。

国境


窓から見える風景が少し変わった。おうちは、高い赤屋根から低めのオレンジの屋根に。牧草地が増え、牛さんやヤギさんの姿が見える。

牛



スイスを訪れる観光客の大半は日本人だという。というのもハイジのせいである。
「ハイジの里」には、日本人観光客のために「ハイジの乗ったブランコ」などが設置されており、「ハイジのおじいさん」だと(勝手に)言い張るおじいさんがいるらしい。今回はハイジの里には行かないので、窓からハイジぽい風景を眺めるのみだが。
SAで休憩すると、通貨がユーロからスイスフランに変わっていた。
パン(1scf)とチーズ(3.9scf)を買い、チーズをパンにはさんで食む。わー、スイスっぽい!

パン


ほどなく首都・ベルン市内に到着。
今夜からベルンに二泊するのである。
市中は、落書きだらけ。特に「Fuck police」という文句が流行っているようだった。

落書き


ステッカー


落書き





展望台があるという「バラ公園」へ立ち寄って、旧市街を望む。
展望台からは旧市街を一望できるのである。見下ろすと、掌に収まる模型のような街。
覗きこむや、「うわあ! この街、ジブリ映画に出てきた!」と興奮する母。
黒く煤けたように並ぶ建物や、アーチ型の橋の下を流れる碧色の川はたしかに一枚の絵のようだった。
古い街並みがこんなふうにそのまま残っているなんて、ああ異国って感じ、と感嘆。木造建築が主の日本ではこうはいかないもの。

旧市街


旧市街


旧市街


旧市街


バラ公園は、バラ公園というだけあって、園内にはさまざまなバラが咲き誇っていた。例のラヴラヴ夫妻の旦那さんは、花壇の中で奥さんにいろいろなポーズをつけさせ撮影しておられた。



われわれの泊まるのはベルン駅前のホテルである。
旧市街を抜けて徒歩数分なのだが、街の雰囲気ががらりと変わり、急に現代都市になった。太秦映画村を出たらいきなり河原町、みたいな感じか。
髪を立ててタトゥーを入れたパンクぽいファッションの若者がたくさんいた。流行なのかな? スイスの若者のファッションは、カラフルで自由な感じがしていいなあと思った。


駅に貼られていたポスター。 スイスのロックフェス?

Rock it


この街もやはり自転車に親切。
駅前はロードバイクだらけであった。

自転車



ホテルは青を基調にした可愛らしいお部屋。だが色々と不便もあり。
困ったことには、ポットがなくて湯を沸かせない。実はわれわれ母娘は珈琲中毒で、日本からインスタント珈琲を持参していたのだが意味なし。
そしてミニバーを開けてびっくり。あらかじめ聞いてはいたことだが、スイス、物価高っ!!
350mlの水が300円以上するのである。ミニバーでは何も飲まないことを誓う。


食事まで時間が空いたので、駅のショッピングモールを冷やかしにいく。
雑貨屋やお菓子屋さん、ちょっとしたスーパーなど。色彩が可愛いお店が多かった。


お茶のお店。
グリーンで統一されて可愛かったので思わず撮影。

お茶の店


文具屋さんが多いのもうれしい。スイスは、文具のデザインがお洒落なことで有名らしいが、たしかに、洗練されたデザインの可愛い文具がいっぱいでときめく。とりわけ、動物モチーフのグッズが充実してるのがうれしい。いろんな動物の絵や写真があしらわれた文具がいっぱい。
あと、ポストカードが充実してるのもうれしい。可愛いものやエスプリの利いたものなど。
あまり知られていないが(ていうか別に知る必要もないが)、ポストカード蒐集はわたしの数少ない趣味のひとつなんである。ビバ・スイス! しかし、物価高い!

【お買い物】
・ダックスフンドのポストカード
・水(ミニバーの水よりわずかに安い)


ホテルへ戻ると食堂で夕食。
パスタにソースをぶっかけたもの、豚を煮て転がしたやつなど。ずいぶん大雑把なお料理。ヨーロッパらしいわねえと添乗員さん。ヨーロッパはどこでもこうなのか、単にこの宿が大雑把なのか。
それにしても食堂が蒸し暑い。スイスは涼しいという先入観があったので余計に暑く感じたのかもしれないが。びっしょり汗が出た。
今回は、われわれと同じ年頃の母娘と同席だった。感じのいいお二人だった。母同士は、
「娘と来るのが気楽でいいわよねぇ」
「仲良く夫婦で来てる人もいるけど、べつにうらやましくもないわねぇ」 と意気投合しておった。そしてまたも、娘の結婚と舅姑の介護の話……。あんたら、海外いるときくらい忘れなはれ。




■ 嗚呼、憧れのホルン

翌朝、6:00起床。今日は山のふもとへ、マッターホルンを見に行く日である。
旅行中最も晴れてほしい日だったが、誂えたような好いお天気! よかった!
この旅行はずっと、お天気には恵まれていた。


朝食はパンやチーズなど。
バターやジャムの容器がいちいち粋だ。

朝食


バスで市街を抜け、ハイウェイを通り、カートレイン乗り場へ。
カートレインとは、車ごと乗せてくれる列車だが、ぎりぎりの幅しかない列車内に車体をぶつけることなく長いバスを載せるのは、運転手の腕の見せ所である。
「みなさん、運転手さんに注目!」と添乗員さんが盛り上げる。
細いトンネルのような列車内に、バスは、そろそろと乗り上げてゆく……。

カートレインへ


これまででっぷりした無口なおじさんとして存在を潜めていた運転手さんに、急に皆の注目が集まりフラッシュが光る。運転手さん、やや緊張の面持ちだが、見事長い車体を列車内に乗り上げた。
緊張のひとときが過ぎると、バス内には拍手が巻き起こり、「運転手さんかっこいい〜!」の声に、言葉は発さないながらも片手を挙げてみせる運転手さん、口の端をにっと上げた。無愛想な彼の、初めて見る笑顔であった!
だがわたしは聞き逃さなかった。「運転手さんかっこいい! コスギみた〜い!」と言った女の子の声を。たしかに彼は、顔・体型ともに小杉(ブラックマヨネーズのツッコミのほう)に似ていた。


カートレインの標識
標識マニアとしてはこれは撮らぬわけにいかない!

カートレインの標識



トンネルを抜けると景色はがらりと変わり、空気はもう、山麓のそれである。
長く続く傾斜をひたすらのぼる。
カーブの向こうに白く雪をかぶった山脈が見えて、絶景。
一同が歓声をあげると、運転手さんが気を利かせてバスを停めてくれた。規則正しさを愛するドイツ人である彼は、本当は途中停車はしたくないが今日はご機嫌がいいので特別だ、とのこと。
折角なので記念撮影などしようとしたところで、同じようにバスを降りて景色を見ていた韓国人観光客たちとなぜか盛り上がってしまい、記念撮影どころではなくなる一同。でもそれもまた旅の醍醐味。


バスの中から見えたカラフルなお店!
かざぐるま屋さん?

風車屋


こちらはさくらももこ的な何か

サンタ



テーシュという駅でバスを降り、小杉(仮名)といったんお別れ。電車に乗り換える。
電車は緑の中を走る。緑の間を白い川が流れる。窓から日が差し込む。向かいの席に座ったキュートな金髪の子供が手を振ってくれた。

バスを降りると、ツェルマット。マッターホルンのお膝元の街である。
駅のホームの壁一面に、さまざまな国の文字で「ようこそ!」と書かれている。
さまざまな国からの観光客たちは、一様に山の空気に目を輝かせ、なんとも楽しげな街の空気。
駅前は、ホルンの足元に集った人々の高揚に満ちていた。

駅前のカフェ。にぎやか。

ツェルマット駅前



われわれもいざホルンへ。とその前に、駅前のお店で昼食をとる。
お花の溢れるかわいいレストランの背後には、もう白い山が聳えている。

レストラン前


ジュース


ここでは若者グループと同席。「老眼でメニューが見えない」「旅行は若いうちに来とかな体力がもたん」など、おばちゃん自虐ネタを繰り出す母。
ここで食べたロスティなるものを母はいたく気に入った。ポテトにハムとチーズとパセリをのせて焼いたもの。これなら家でも作れそう。若者のように、お皿をもって写真を撮ってもらった…。

ロスティ


母は、このお店の内装もずいぶん気に入った。山小屋風のかわいらしい内装だった。 牛柄がモチーフになっているのもよかったよ。

牛絵



牛クッション


お店




■ ホルンと他者の欲望

ランチを食べ終われば、いよいよ山登りである。
山登りというても、ケーブルカーが登らせてくれるのであるが。
世界有数の傾斜を誇るケーブルカーに乗り、スネガ展望台というところまで登る。スネガ展望台は「スネガパラダイス」とも呼ばれ、標高はさほど高くないがマッターホルンが目前に眺められるという、軟弱旅行者にうってつけの観光スポットだという。

ケーブルカーで登ることたったの5分弱。
暗い洞窟のような降り場を抜けて外へ出ると、真っ青な空が開け、もう、真正面にホルンの姿 !


ホルン



青空の中、少しだけ雲のかかったホルンが目の前に聳えている。
「あの雲が晴れるといいんですけどねえ」と添乗員さんは言ったが、いいや、充分だ。
母も「きれいやなぁ」「夢のようや」など繰り返している。母がうれしそうでうれしい。その隣で、娘は別の感慨をかみしめていた。
―― 子供の頃、母とスイスに来てこうして美しい山を眺めることを想像したけれど、今、ほんとうにスイスでホルンを眺めているのだなあ…。

あれはもう二十年以上も昔。諸事情により鬱々とした生活を送っていた母は「はー、どっか行きたい」 が口癖であった。「どっかってどこ?」 と訊いたわたしに母は、「んー、スイスやな」 と言うた。そのとき、大人になったらお母さんをスイスに連れていこう!と決めたのであった。そして、母と、大人になった自分が展望台に並んで、一面に広がる山脈の緑を眺めている光景を思い浮かべた。
あれから二十年が経ち、(力及ばず全額出すわけにはいかんかったがとまれ、)こうして一緒にホルンを見に来れて、ひとつ責務を果たせたようなきぶんである。

「スイスに来てよかったなぁ……」
感慨深くなり、思わず呟く。
今回、ツアーを選ぶ際、ドイツ・フランスだけでなくスイスも巡るツアーが意外になかなか見つからなかったのだが、難儀して探してよかったことだ。
だが、私の呟きに対し、母は言った。
「あんた、スイスにえらいこだわってもんなあ。よっぽどスイスに来たかったんやなあ」
えっ。
「えっ! スイスに来たかったんはあんたやがな!」
「私、そんなこと言うた?」
「二十年前に言うたやん!」
「二十年前!? 言うたっけ……そんなん知らんわ」

わたしが二十年囚われ続けてきた「スイスに行きたい」発言を、母はまったく覚えていなかったのだった……。
まあよくあることである。


一同は思い思いの場所でポーズをとり、写真を撮っている。ラヴラヴ夫婦は抱き合って自分撮りしていた。われわれも、いかにもホルン的な記念写真を撮ってもらった。

ホルン


スネガは比較的温暖で日が注いでいるのに、すぐ対岸に迫っているホルンは、雪を戴いて白い。さながら「風呂で食べるアイスクリーム」のような贅沢な気分だ。
草むらに踏み入ると、高山植物が生え、見たことのない虫たちがいた。
ちっちゃな綺麗な蝶々を見たけど、写真には撮れず残念。

植物


植物


植物


これは何者?

植物


逆さホルンが映るという湖。
近くへ行きたかったが、時間がかかりそうだったので今回は断念。

池



母、「最後によく見て、目にやきつけておこう」と言いながら、山を後にする。

ホルン


ホルン




またケーブルカーに乗り、山を降りた。
ふもとに降りてもホルンはまだ遠くに白い姿を見せている。
街からちらちらと見えるホルンは、さらに「風呂でアイス」感がまさって乙である。
ふもとに流れる川が石灰で真っ白なのが、メルヘンティックな光景だった。


ケーブルカー乗り場の前。

ケーブルカーを降りたところ


街を流れる白い川。

川とホルン


鉄道の向こうに聳えるホルン。

鉄道とホルン




まだ時間があったので街を散策し、coopや土産物屋で買い物をする。駅前に土産物屋が並ぶ風景は、日本の観光地と変わらないが、やっぱりスイスはちょっとしたもののデザインがいちいち可愛い! 可愛物件を見つけては、可愛いなあ可愛いなあと言い合う。


ケーブルカーの事務所に並んでいたファイル。
色とりどりでいい。

ファイル


排水溝。

溝


妙に可愛い格好。

塔


マーケットに座ってたくまさん。

くま


ホテルの屋根についてた牛さん。

牛


【お買い物】
o マッターホルンの絵と「TERMATT」ロゴが描かれたシャツ
o 牛柄ハンカチーフ
o 各種・牛のポストカード×4
(計5.8scf)
o チーズ(3.5scf)

Tシャツは、山を愛する父への土産。
牛柄ハンカチは、牛柄フェチにはナイスアイテム。

牛柄


お買い物をしたところで、ツェルマットを後にする。さらばホルンよ。またいつか。


■ 大賞犬、小杉との別れ


電車でテーシュへ戻る。テーシュ駅のトイレで、「水が流れない! 水が流れない!」と叫ぶ日本人女性に遭遇。どうやら、「流す」ボタンが見つからなかった模様。助けたところ、
「ああ、スイスで日本人に助けられるなんて!」
と感謝され拝まれてしもうた。他国でトイレの水を流すも他生の縁である。

そしてこの駅で、この旅の大賞犬に遭遇したっ!
垂れ耳で、ちょっとだけもこもこで、ふーんとした顔をしたすごく可愛い犬に出会ったのである!
地元の人の飼い犬だろうか? 旅行者の連れ犬だろうか? なんていう犬種かしら。
かわいいいい! かわいかった! だがバスの時間が押していたため、さわりにいけなかった……無念。
遠くから隠し撮りしたが顔が写っていない!
犬よ……おそらくもう二度と会うことがないであろう犬よ。

犬


再び小杉似の運転手さんのバスに乗る。
テーシュからベルンまで戻れば、そこで小杉とはお別れ。たった三日だったけれど、たいして会話もしてないけれど、なんかさみしい。

帰りも雄大な光景が続く。

鉄橋


小杉は運転に疲れてきたようで、度々売店で休憩。
わたしは、売店に入るととりあえず書籍棚を見てしまう習性があるのだが、こちらの店はどこも、実にたくさんの種類の「SUDOKU」誌が並んでいる。SUDOKUとは数独の謂。どうも大流行しているらしく、店によっては雑誌棚の半分くらいを種々のSUDOKU誌が占めていた。珍しいドイツ語パズルのような数独もあったので、友人への土産用に購入。
【お買い物】
o 牛柄の包みのキャラメル(0.5scf)
o SUDOKU2冊

牛キャラメル。お土産に配る用。

キャラメル


再びカートレインを降りると、「rainy」と小杉が空を指した。
窓の外を見ると、ほんとうだ、雨が降っている。
ホルンのふもとは快晴だったに、一山越えたものだから。
トレインの屋根から垂れ落ちる雨だれを眺む。


雨


ハイウェイから市街地へと来た道を戻り、ベルンに入ったところで小杉とはお別れだ。寡黙な小杉とは皆あまり親睦を深められなかったけど、今日で皆すっかり小杉のことが好きになってしまった。あなたの運転の腕前、ステキだったよ! という感謝を込め、ひとりずつ、「ダンケ・シェーン!」と挨拶しバスを降りる。
だが小杉は右手をひらひらさせるのみで、もう既に、自分のケータイをいじってなごみはじめていた。切り替え早過ぎや……!



■ 再びベルン旧市街観光

ベルンに戻ったわれわれはレストランで夕食。
サーモンとホウレンソウにクリームソースをかけたもの。サフランライス(うまい)。アップルパイ。美味しいのだが客によって量がまちまちである。一同文句を言うが、わたしはこのテキトーな感じがなかなか好きだ。

夕食


この店に貼ってあった牛広告に感動!
ホル好きにはたまらん国やな。

牛


牛



今回同席したのは、旅行好きの熟年夫婦。これまで多くの国を旅行して来られたという。それはいいのだがこの二人、徹底して自分たちの(自慢)話しかしない! 何か話題を提供すると、いつの間にか彼らの(自慢)話にすり替えられている!
そしておっちゃんは「面白い話があるんだよ」が口癖なのだが、それに続いて話される話がまったく面白くない! 

「あのね、こんな面白い話があるんだよ」
「ええ」
「韓国に行ったときにね、」
「ええ」
「焼肉を食べて、帰ってきたんだ」
「ええ」
「……。」
「(……お、終わり? オチは!?)」


食後は、添乗員さんの案内で改めて旧市街を観光した。
ベルン旧市街には、全部で11個の噴水がある。お花で囲まれた噴水の先には色々な像がついていて、それぞれに逸話がある。

子喰い鬼の噴水。
その名の通り子供を食べている。 子供がおびえてた。

噴水


アンナ・ザイラーの噴水。
ベルンに最初の病院を作ったという女性。

噴水



実に美しい区画の中を散策する。
きれいに立ち並ぶ石造り。趣深い古い建物の中にマクドやらスタバやらのチェーン店が入っているのは、京都駅前なか卯みたいなもんか。

町並み



街の中心にある、熊のからくり時計を見に行く。熊はベルンの象徴的動物である。
だが、可愛らしいくまちゃんがくるくる回るだけのえらくゆるい代物だった。しかも時間通りに始まらない!

注目したいのは、時計の下の掃除のおじさんの制服!
無駄にビビッドな色彩でいい。

時計


旧市街の静けさを切り裂く二人乗りカップル!
「ぐえーっ、ぐっぐっぐっぐっ!!」と奇怪な笑いを響かせながら疾走。

自転車


旧市街にも Fuck police が!

落書き



それにしてもベルン、暑い。
ホテルの部屋の冷蔵庫がぜんぜん冷えないことが判明。冷やしていたはずの水がぬるくなっていた。こんなのぬる蔵庫だ!!!

coopに行ってアイスやヨーグルトやチルドのカフェラテなど買う。チルド珈琲は1.9scf。高く感じるが、よく考えたら日本でもそんなもんだ。
それらを食べながら、母と「今回の旅行の登場人物をまとめてみよう」ということになり、ツアー参加者表を作成する。氏名が分からないので、「ラブラブ夫婦」「指輪値切りのおばはん」「『面白い話があるんだよ』という前置きで話される話が面白くないおっさん」など。基本ひどい。人の悪口となれば異常な盛り上がるを見せる母娘。
うちら異国で何やってるんやろう…。そうして、ベルンの夜は更けていった。


夜のベルン駅前

夜の駅前



■ スイスフラン使いきり祭

翌日は、ついに憧れのパリへ行く日。
少し時雨れた夜から一転、さわやかな朝である。

朝の駅前



フランスでは通貨は再びユーロになる。ということで、スイスフランを使い切るべく、一同は駅のショッピングモールへ繰り出す。
【お買い物】
o 生理用ナプキン(ライフワーク)
o カエルがいっぱい描いてある物差し(ナメちゃんへの土産)
o マスコットのようなもの
しめて20scfほど


最後は、余った小銭でべつに欲しくもない飴やらガムやらを買い、スイスフランきれいに使い切ったー!!と思ったところで、通りがかった売店で見かけた面白ポストカードが欲しくなる。店員がユーロも使えるというので、ラッキー!とユーロで支払うと、返ってきたおつりはスイスフランだった!
スイスのお店は、ユーロ使用可能の店でも、小銭はスイスフランで戻ってくるのである…。
増えてしまったけっこうな額のスイスフランを使い切る時間は最早なく、不良債権のようなそれを財布の底に残したままフランスへ向かったのだった……。

最後に、スイスで買ったポストカードをいくつか紹介しておきます。


男脳/女脳みたいなやつ。
こっちでもこういうの流行ってんやなー ということで購入。

ポストカード

男の脳は金と車そしてセックス!セックス!でいっぱいだが、
女の脳は愛でいっぱい。まあ実際はそうでもないよね。



「爆発危険」の標識のパロディで、
「十代の爆発危険」!

ポストカード


牛さんの学校。楽しい。

ポストカード


ねこさんと、セクシイな白ねこさん。

ポストカード


スイスといえばセントーバーナード!
でも今回は一匹も遭遇しなかったな……。

ポストカード




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