五章・タンポン(初心者用)篇






タンポンに関しては、「トキシックショック症候群」の危険や子宮頸がん誘発の可能性などいろいろなことが言われており、たしかに、自然な排出の流れをせき止める感覚はあんまり心地のよいものでなく、できれば頻用したくはないものですが、女性の生理のことなど存在しないことであるかのようにまったく顧慮されないこの社会においては、タンポン無しで過ごせないときがあるのもまた事実。トイレ休憩が少ない仕事のときなど、幾度タンポンに助けられたことでありましょう。

ですが、タンポン使うの勇気が出ない、という女性の声は、けっこう耳にする。別に処女でなくても、なんか怖い、という。そーいえば私も初タンポンを使うに至るまでは、やっぱ少し抵抗があった。(男性には分かりにくい感覚かもしれないが、坐薬入れるんって思い切りが要るぢゃないですか、そんな感じかな。)
そうした層を狙ってか、「初心者用タンポン」なるものが発売されているのを発見したので、(わたしは初心者ではないのだが)どんなものかと購入してみました。

ユニ・チャーム:
チャームタンポンなめらかスリム(ライト)
http://www.unicharm.co.jp/charm/products/ns.html




爽やかなオレンジのパッケージに初心者マークのついたパッケージがかわいいですね。
何が初心者用なのか? と商品特徴を見ると、
・アプリケーターが使いやすい
・吸収体が小さい
というのが二大特徴の模様。
たしかに、スリムで長い形状で、先端部も、細い卵型になっている。(これまでわたしの使ってきたタンポンはすべて、全体が同じ太さの金太郎飴状だった。)
とかく、挿入時の抵抗感を減じることを第一としたのだなという印象。



タンポンを最初に使ったときに戸惑ったのが、アプリケータの使い方がよう分からんということだった。最近の市販タンポンの多くはアプリケータ式だと思われるが、最初の「カチッ」を忘れて使い損ねたり、挿入間際になってアプリケータがなかなか外れず苦戦したり(今でも焦ることが多々ある)。
あと、困ったのが、挿入位置。挿入位置を誤るとどうも収まりが悪くなり、きもちわるい感触に悩まされ続ける羽目になる。(注:浅い位置は神経が集中していて異物感を感じるため、タンポンの挿入位置は奥でなければならない)。
で、この商品は、その二大難関をうまいことクリアしていた。まず、細長いので、抵抗感なくシュッと適切な位置まで吸収体が届く。さらに、アプリケータが外しやすいので、要らない力を加える必要がない。これまでは、アプリケータを外す加減で力が加わり挿入位置を誤ってしまうことが多かった。適切な位置に届いた時点でアプリケータが抜け、そのまま吸収体がその位置に残ってくれる。これは確かに使いやすい!

初心者のためというだけあって、詳細な解説書きも入っています。個装にまで、「タンポン相談室」の電話番号が書いてあり、まあ広報活動とはいえ、親切。





ただひとつ難点は、パッケージの説明書きにもあるように、吸収体が小さいので、必然的に吸収キャパが少ないこと。出血量の多い日に使うと割とスグ洩れてしまう。洩れてしまっては初心者も元も子もないし。大きいサイズでこれくらい使いやすいものは作れないものなのかな? (2010/08)

★★★★☆。


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